問い合わせフォームからの迷惑営業対策 簡単ですぐできる効果的な方法をご紹介します

問い合わせフォームから要らない営業連絡ばかり来て困っている。
そんな悩みを抱えていませんか?

問い合わせフォームは見込み客からの連絡に必要なものですから、多くの企業が設置していると思います。
しかし現実には、不要な営業が大半を占めていないでしょうか?

中には本当に必要なお問い合わせもあるため無視はできず、ひとつひとつ確認することになります。
数が多ければ、それだけで時間が奪われてしまいます。

私も良い案がないか試し、その中でうまくいった方法がありました。
今回はその内容をご紹介します。

なぜ問い合わせフォームから営業が来るのか?

そもそも、なぜ問い合わせフォームを使って営業をしてくるのでしょうか?
この理由を考えると、今回の対策がなぜ効いたのかも理解できると思います。

今回のテーマは「問い合わせフォームからの迷惑営業をどうブロックするか」です。
結論だけ知りたい方はここを読み飛ばしていただいて大丈夫です。

ただ、孫子の兵法にもある通り、まずは「敵を知る」ことが大切です。
興味ある方はぜひ読み進めてみてください。

問い合わせフォーム営業が多用される理由

営業活動で必要なのは、まず相手に知ってもらうことです。
分かりやすい例として「ドアノック」「電話」「DM」があります。

  • ドアノック
    直接訪問する方法で、時間も交通費もかかりますが、玄関まで人が来るので無視するわけにもいきませんから、受付含め誰かと話が出来る機会があるのは強みです。ただし決裁者に会えるかは不明です。
    もし会えたのであれば、対面で直接お話が出来るので、その場合はいきなり具体的な話まで進められるのでとても効果的でしょう。
  • 電話
    移動コストが不要でドアノック営業より簡単です。ただし決裁者とお話できるかどうかは分かりません。
    電話番号通知は受ける側からすると大変便利で、番号だけである程度営業電話かどうか知る事ができるようになりました。例えば050番号、感覚的にはほぼ100%営業電話ですね。また、Google検索も非常に有効です。このようにファーストコンタクトでブロックされる可能性も出てきました。
  • DM(ダイレクトメール)
    郵送費や印刷費はかかりますが、送り主を見て開封されずに捨てられることも多いです。
    ハガキであれば裏面を見てもらえる可能性はありますね。但し紙面が限られますので何を書くかは重要です。
    余談ですが、税務署の封筒に似せて送ってくるところがありました‥(笑)

さて、本題のお問い合わせフォームですが。
「まず知ってもらう」という点で言うと、DMと同等のレベルで効果性は低いのではないでしょうか。

とはいえ、問い合わせフォームは費用や時間というコストで考えると一番ハードルが低い営業手段です。
だからこそ多用されるのです。

問い合わせフォーム営業の実態と迷惑に思う理由

問い合わせフォームで行われていることは、単純にフォームに文章を入力して送ることです。
営業代行を利用すれば定型文で大量の宛先に送ってくれます。
宛先は検索で探すこともできますし、検索結果をリスト化して販売もされていますから、送り先を探す苦労もあまりありません。

しかし営業の本質は「相手のお困りごとを解決すること」です。
特に営業代行を使ったやり方、つまり相手を特定しない定型文の送付は、相手の課題を考えず一方的に送る事とも等しいですから多くの人にとって迷惑に感じられます。

また、1回のチャンスで多くのターゲットに伝えようとするため文章が長くなりがちです。
結果的に、受け手の時間を奪い「迷惑」だと認識されるのです。

私が実践した問い合わせフォーム迷惑営業対策

迷惑と思う問い合わせは、「長文」に特徴があると思ったわけです。
そこで、私は次の仮説を立てました。

(仮説)長文を受け付けなければ、迷惑営業を減らせるのではないか

そこで実際にフォームに文字数制限を設定し、数か月運用してみました。

元々は無制限→500文字上限 →400文字上限→ 300文字と少しずつ減らしていきました。

(結果)問い合わせフォーム営業は激減しました

定型文による問い合わせフォーム営業は激減しました。

ただし完全にゼロにはならず、次の3パターンが残りました。

  • 数文字を削って制限内に収めるパターン
    努力は認めますが、邪魔であるには変わりません。
    改行も1文字にカウントされますから、1行でダラダラ書いてくるのが特徴です。
    わかりづらく迷惑であることは明確ですね。
  • 定型文の途中から文章を切って送ってくる
    これは最悪です。おそらく質の低い代行業者がやっているのでしょう。
    何のために送ってくるのか分からないですね。
  • 定型文を使わず文章を直して送ってくる

最後のパターンは評価できる部分ですね。
字数制限を受けた事で、相手がこちらに合わせて内容をまとめてくれたのであれば、検討する余地は出てきますよね。

問い合わせフォーム営業はすべてが迷惑とは限りません

定型文ではなく、当社の課題を踏まえた提案であれば、問い合わせフォームからの営業でも迷惑には感じません。
実際、デザイナーやエンジニアからの営業メールに返信したこともあります。

迷惑なのは、一方的な定型文営業です。

問い合わせフォームに文字数制限は入れたほうがよい

現在の結論は、問い合わせフォームには文字数制限を入れるべきだということです。

「営業はやめてください」と書いても効果はありません。
ならば文字数制限を設け、迷惑営業の多くをブロックする方が現実的です。

営業する側も、長文定型文が使えなければ無駄な送信はできなくなります。
短い文章でいかに要点を伝えるかを考えることは、営業側にとってもメリットになります。

本来のお問い合わせが減る心配は?

「文字数制限で正規の問い合わせまで減らないか」と思う方もいるでしょう。

私の経験では、本当に困って問い合わせてくる人は短文で要件を伝えてくれます。
字数制限をする前からそういう傾向にありました。

そのため、300文字の制限を設けても問題は起きませんでした。

もし「300文字しか入力できないから問い合わせをやめる」という人がいれば、それはもともと必要性も関心も薄い方だろうと考えています。

他の問い合わせフォーム対策

ここからは余談です。

文字数制限以外にもいくつか対策は行ってきました。
どういう対策をして、どういう効果があったのかをお伝えします。

reCAPTCHA(ロボット対策)

ロボットによる大量送信対策としてGoogleが提供しているサービスです。
機械的な情報送信には有効なサービスですが、人力営業には効果はありません。
実際、これを入れて営業案内が減る事はありませんでした。

noindex(検索除け)

「問い合わせフォーム」ページを、検索エンジンでヒットさせなくする対策です。
検索エンジンを使ってフォーム探しをしている場合には対策となり得ますが、これも効果は感じられません。
また、最近は生成AIが人間に代わりフォームを探すようになりましたから、時代遅れの対策でしょう。

生成AIに問い合わせ内容を判断させる

お問い合わせフォームを改造し、 chatGPTなど生成AIに自動でチェックさせ、判定結果をメールタイトルに「OK」/「営業」のように載せる仕組みを作りました。
そのメールをタイトルで判断し、読むか読まないか判断する運用です。

生成AIがどこまで正確に識別してくれるか、プロンプト次第というのもありますが、私が試したときは正答率99%と一見悪くない数でした。
しかし、もし誤検知で本来のお問い合わせ見逃したら‥そう考えると1%の誤検知も許容できなくなりました。

そうして、人力確認に戻ってしまいました。

その他の対策:こういう方法もあるよ、という情報

以下は、当社ではやっていませんが、こういう方法もありますよ、と言われている情報です。
正直なところ眉唾モノなので、話半分に聞いてください。

  • 問い合わせフォームに「営業お断り」と書く
    その文言をみて、「はい止めます」とすんなりフォーム営業を辞めてくれるのなのかしら??
  • 問い合わせフォームに「営業目的と判断した場合に、費用を支払うことに同意します」のチェックを入れさせる
    人間性に疑問を感じますから、私だったらやりません。
    そもそも必要な提案をしてくれる営業なら私はウェルカムです。
  • クレームを出す
    これも個人的にはやりたくありません。そこまでする時間もエネルギーももったいないです。
  • 禁止ワードを入れて、それに該当したら送信できないようにする
    これは考えたことはありますが、単語ではなかなかピンポイントで判断できないと判断し、途中で考えるのをやめました。また、今となっては生成AIを使った方がマシでしょう。
  • ブラックリスト化する
    これも考えたことはありますが、きりがないと思いやっていません。

まとめ:「営業はお悩み解決」という本質に立ち返って仕組みを考えよう

繰り返しですが、「営業の本質は相手の悩み事を解決する事」です。

でも、現実には「営業とは自分の商品サービスを売る事」と思われている人が少なからずいます。
だから迷惑な問い合わせが後を絶ちません。

理想を語るだけでは相手は変わりません。
だからこそ、受け手である自分自身が出来る事を実行するのが重要です。

今回の「文字数制限」はシンプルで効果的な迷惑営業対策でした。
営業する側も、定型文を使わずに短文で相手の課題に沿った内容を伝えてくれるようになれば、健全な営業活動につながるはずです。

皆さんのビジネスがうまくいくことを願っています。

最後に私から営業:お問い合わせフォーム修正に課題を感じたら

ウェブサイトを持たれている企業さんの中には、制作会社さんとのお付き合いもなくITに詳しい社員さんに運営をお願いしたり、または担当がいないから放置しているところもあると思います。

今回お伝えしたお問い合わせフォームの改修、文字数制限は仕組みに関わる部分ですから、社内での対応が難しいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

また、デザインは得意だけれどもシステム(プログラム)を得意としていない、そのようなホームページ制作会社さんとお付き合いをしているため、このような依頼がしづらい。相談しても動きが遅くてなかなか対応してくれない。そう思われている方もいらっしゃると思います。

もしそうであれば、一度弊社までお問い合わせください。
当社の得意分野はシステム活用提案ですから、何かしらお役に立てられると思います。

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