自社通販やホームページ、自社ウェブサービスの運営を長年行っていると、それなりにGoogle検索エンジン対策(SEO対策)というものも見えてきたような気がしています。
あまり複雑な事は書かず、ご自身でできる内容として簡素にまとめてみました。
みなさんもぜひ取り組んでいただきたいと思います。
ブログの目的
手順に進む前に、まずはブログの目的を明確に定義します。
ブログには大きく2つの目的があります。
- 集客手段として、SEO(Google検索)で上位にあげてサイトへの流入数を増やす
- サイト訪問者に新たな価値や気付きを提供し、ファンになってもらう
今回は、この中でも1.のGoogle検索上位にあげる事に着目して話を進めます。
2.も重要な事なのですが、手法として別の話になります。
SEO対策の本質 … やり方やツールではなく考え方のお話 🔗
こちらにそれに近い事を書いてみましたので、よろしければご覧ください。
ブログでSEO対策を行う手順
Google検索上位にあげる、という観点から、ブログでSEO対策を行う手順について全体の流れをご説明します。
このように、大きく3つのステップで進めて行きます。
ここでは3つ目がポイントです。
作ってお終いにしてはいけませんよ、という事です。
これについては後ほどお伝えします。
さて、ここから順を追ってお話していきます。
手順1.検索キーワードを決める
最初に行うのは検索キーワードを決める事。
検索キーワードは、次の2ステップで決めていきます。
ステップ1: ターゲットとなりうる人になりきり、その人の行動を考え「こういうキーワードで検索するだろう」と考えて決める
カスタマージャーニーマップを使うと良いかもしれません。
カスタマージャーニーマップとは、その人がどういう行動をとって最終的なゴールに向かってもらうための導線を構築する手法の事です。
‥が、長くなるのでここでは割愛します。
関連する情報として、こちらの記事を読まれる事をおすすめします。
ステップ2: キーワードの検索ボリュームを調べて、「適切な」ボリュームの物を選ぶ。
検索ボリュームとは、そのキーワードで何回検索されたか、を示す指標です。
Googleからは「キーワードプランナー」というツールを通じ、大まかにですが確認する事ができます。
例えば当社が販売しているデカフェ&フレーバーコーヒー。
ステップ1でカスタマージャーニーマップを使った結果、こういうストーリーが生まれたとします。
・コーヒーが好きな女性が妊娠をして、医者からはコーヒーは控えなさいと言われた。
・デカフェだったら大丈夫と思い、デカフェコーヒーを探すためGoogle検索した。
我々が意識する検索キーワードは「デカフェ」です。
そこで調べるのは「月間検索ボリューム数」。
「デカフェ」は50,000前後ですが、実はこの数字、上位に出すには高いハードルです。
検索数がある=人気のキーワード、という事だと思ってください。
なので、もう少し検索数の少ないキーワード、つまり月間検索ボリューム数が「数百~数千」のものから取り組み始めるのです。
じゃあ、どうやってそういうキーワードを探すのでしょう?
それはズバリ、「複合検索」にする事です。
Google検索時に出てくる追加キーワードを使うと、簡単に候補となるキーワードを知る事ができます。
例えば「デカフェ 妊娠中」という2つのキーワードをセットにして、絞り込むという事です。
この場合の月間検索ボリュームは、500前後です。
ここまで減らせば比較的ニッチなキーワードになりますから、同じキーワードで競争している相手(競合)も減り、結果的に上位に上がるチャンスが高くなる、という事です。
複合キーワードで上位に上がるようになったら、別のキーワードを追加していく
上の例「デカフェ 妊娠中」の複合キーワードで上位に上がってきたら、別の複合キーワードで同じことをしていきます。
例えば「デカフェ 健康」「デカフェ 美味しくない」などです。
ポイントは、単独キーワード「デカフェ」を軸にしていくことです。
そうすることで、「デカフェ」単独キーワードの価値そのものを上げていくことにつながるのです。
手順2.コンテンツを作る
検索キーワードが決まりましたら、次に行うのはコンテンツ作りです。
コンテンツをどう作るか?
考えるヒントは大きく2つあります。
1.カスタマージャーニーマップから、ターゲットとなる人が欲しいと思う情報を類推し、売上につながるような内容まで考えて決める
2.検索キーワードで実際にヒットした、上位10サイトのコンテンツを見て決める
1.は対象となる人が次のステップに移るために必要な情報です。
次のステップ=売上につながる行動ですから、ぜひ載せてください。
他のサイトには載っていない、オリジナルコンテンツにするとベストです。
2.は、そのキーワードで実際に市場が求めている内容を知る、という事です。
Google検索上位になるという事は、実際にそのキーワードで検索した人たちが訪問した価値あるコンテンツだ、とGoogleは評価をしている、という事の証でもありますから。
この2つ、どちらも大事なので、これら2つの事を必ず記事に載せるようにしましょう。
H1,H2,H3タグを構造化を意識して正しく登録する
文章が出来たら、実際にそれをHTMLにします。
その時に気を付けるのが、H1,H2,H3タグを構造化させて設定する、という事です。
H1,H2,H3タグとは、簡単に言うと各章(見出し)です。
見出しに検索キーワードを含ませることも大事ですし、構造化を意識して設定することも、どちらも大事です。
TITLE,DESCRIPTIONは検索結果を意識して登録する
これは本当に大事です。
なぜなら、ここで登録した内容がGoogle検索結果に反映されるからです。
Google検索画面をもとに説明していきます。
「デカフェ 妊娠中」でGoogle検索した結果です。
青字がTITLE、その下の黒文字がDESCRIPTION又は本文中のテキストです。
実際に検索する人は、この検索結果をみてクリックするかどうかを判断しています。
ここで興味のない内容や分かりづらい内容が表示されたらクリックしますか?しないですよね。
だから、TITLEとDESCRIPTIONは重要なのです。
もう1つ大事な事。
それは、TITLEとDESCRIPTIONに検索キーワードを必ず盛り込むという事です。
上の検索結果には、必ずTITLEとDESCRIPTION部分に検索キーワード「デカフェ」「妊娠中」が含まれています。つまりそういう事です。
※赤枠で囲った部分は当社の記事も上位表示されています
余談かもしれませんが、「デカフェ」ではなく「カフェインレスコーヒー」でヒットしているものもありますが、これはデカフェの類義語です。Googleはこのあたりうまく変換して検索してくれますので、一字一句合わせる、とこだわる必要はありません。
記事作成の効率を重視する
SEOとは直接関係ありませんが、記事作成段階で意識してほしいので書きます。
上で挙げた事を実際に取り組むと、キーワード選定、ネタ作り、文章、校正まででかなりの時間を要すると思います。私の場合、8時間ほど時間がかかっています。
もしここで見た目を気にして、さらに図表をいっぱい入れよう、動画を差し込もう、読みやすいようにライターさんに依頼しよう、きれいな写真を使いたいから素材集から素材を買おう、なんなら写真を撮ろう。
そう思われるかもしれませんが、初回投稿時点で、そこまで取り組む必要はないかもしれません。
確かに見た目は重要で、Googleもその点を重視しています。
とはいえ、まずはアクセスを得る事が先決。
公開してアクセスを増やしてからでも十分だと私は思います。
記事は毎週1本のペースで公開する
続きまして、投稿のペースについてお話します。
なぜ週1本ペースなのでしょう?
その前に考えてみましょう。
SEOで大事な事は何か?という事について。
ちょっと話が飛びます。
E-A-T という、Googleが独自に定めた良質なウェブサイト(記事ではなくウェブサイトです)を評価する基準があります。
Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)が重要だよ、という事です。
その中の1つ、「専門性」ですが。
簡単に言うと、1つのテーマに関わる内容をたくさん扱っている記事(ページ)を持つことが必要だ、という事です。
こうイメージしてください。
デカフェの事を扱うウェブサイトなのに、デカフェに関する記事やページが無かったとしたら?
そのウェブサイトがデカフェの事を専門的に扱っている、なんて誰も思わないでしょう。
逆に、デカフェに関する記事が多く載っていれば、そのサイトはデカフェの事について詳しいんだ、と思ってくれます。
つまり、「専門性」を伸ばすためには、多くの記事が必要だ、という事です。
では何ページ必要なのでしょう?
実はGoogleもそれは明示していないようです。
ページ数(記事数)が多くなればなるほど専門性が高いと人間が感じるのであれば、ページ数は多いにこしたことがありません。
でも現実的には無限に載せる事も出来ないし、それにかける時間も限定されます。
であれば、持続可能で習慣化できる、週1回を目安に投稿しよう!
そうすれば1年間で50記事投稿できるよね。
そのような事を考え、週1本と言い出したのではないか、と推測しています。
以下のページがGoogleが公式にアナウンスしているものですので、もしご興味あればご覧ください。
https://developers.google.com/search/?hl=JA
手順3.リライトする
記事を公開したら、次にやる事はリライト(記事の修正)です。
SEO対策のためのブログ記事作成ですから。
検索上位にあげるには、改善が必要です。
いつ行う? – 3週間後
リライトは、記事を公開してインデックスされてから(検索結果に載ってから)3週間後に行ってください。
3週間の根拠は、「Googleにインデックスされてから検索順位が安定するのが3週間くらいだから」です。
チェックする基準は?
検索順位をチェックしましょう。
設定した検索キーワードで検索した結果が5位以内であれば、おめでとうございます!
次にみることは、CTR(クリック率)です。CTRはSearch Consoleを使って確認できます。
CTRをチェックして改善が必要かどうか考えてみてください。
CTRは検索順位によって変わります。
1位の場合で30%、2位で10%、3位で5%、10位で1%くらいが平均値と言われてます。
※現実にはキーワードによって違うのであくまで目安にしてください
上の目安を見てCTR(クリック率)が低かったとしたら、検索結果に出てくるテキストが魅力的でない、という事ですから、TITLE、DESCRIPTIONを直すようにしましょう。
検索結果が5位より下であれば、コンテンツそのものを見直しましょう。
何を見直すか、と言ったら、それは2.コンテンツ作成部分で書いた内容です。
また、初回では後回しにしましょう、と言った見栄えに関する内容も、直帰率が高いのであればトライする価値はあります。Googleもそこは重要視していますので。
SEO対策をしていて気を付ける事
SEO対策の具体的な取り組みについては以上です。
ここからはSEO対策時に陥りやすい事について言及します。
それは、SEO対策をなぜ行うか?という目的を見失わないでください、という点です。
SEO対策とは、ウェブサイトに人を呼び、そこから売上などウェブサイトの目的(コンバージョン)を達成する為に行う事だと思います。
例えばネットショップであれば、売上を上げる事がウェブサイトの目的でしょうから、ブログに来た後に購入につなげる事を意識する必要があります。
でも実際にSEO対策の担当者として作業をしていると、売上ではなくSEO対策で順位を上げる事ばかりに目が行きがちになります。
SEOはあくまでもマーケティング(相手に伝える事)の一手段でしかない
集客導線を作る中で、Google検索で人を呼ぶ必要があるからSEO対策を行う、という考えです。
SEO対策以外の、SNS、広告、LINE、といったツールについても同じことが言えます。
これら特定のツールだけを使って何とかしよう。うまくいかないからやり方を変えてみよう。
人はついそう思いがちです。
でも、それらツールは集客導線の一部でしかない、と考えたらその考えは違う、と理解していただけると思います。
本来の目的(例えば売上を上げる事)を達成する事を常に意識したうえで、個々のツールの果たす役割を決めて頂けたらと思います。
システム会社がSEO対策を意識している理由
よく思うのです。
せっかく良いウェブサイトやウェブシステムを作っても、実際にアクセスして使ってくれる人がいなければそれは価値ないものだ、と。
ウェブサイト、ウェブシステムというものは、人が見て使ってもらう事で本来の目的を成すものなのに、そもそも人が来なかったら‥。
実際、そんなホームページは大量にあります。
残念ながら当社で関わらせていただいたお客様でも、そういうウェブサイトになってしまったものはいくつかございます。
そういう反省からこう思ったのです。
「作るだけじゃなく集めるところもサポートします!」
お客様にとっても助かる話ですよね。
集客(マーケティング)は社長の仕事とよく言われますが、現実は実務に追われてSEO対策などに時間を割く暇がない、という人は大勢いますから。
そう思い数年前から取り組んでいます。
良いものを作るのはシステム会社としては当たり前。
そのうえで、集客も一緒にしてお客様の売上に貢献するまで行う。
当社でネットショップを運営したのもそこがきっかけです。
他にも自社サイトやブログなどで集客を行ってきて、そうして得てきた事の一部ですが、今回書かせていただきました。
うまくいっているものもあれば、うまくいっていないものも正直あります。
例えば「BASE64」 という検索キーワードであれば、1位~3位の間で表示されて、月間2万人以上の人を集める事が出来ています。
一方、「デカフェ 妊娠中」だと20位でクリック数も数えるほどなので、まだまだです。
でも、そういうところもひっくるめて情報をお出しする事で、生きたノウハウを提供できると思っています。
IT相談役で、ウェブ最適化のことも聞けちゃいます
最後、宣伝をさせてください。
SEO対策としてなるべく平易に書いたつもりではありますが、それでもやり方と違い考え方というのはそうそう身に付くものでもありません。
SEO対策をアウトソースしたとしても、考え方の元になるその企業の姿勢や強みといった事はアウトソース先にはなかなか伝わりません。結局一番良いのは根っことなる考え方をおさえる事なのです。そのうえでアウトソースするか内製化するかを決めればよいわけです。
そういった考え方を身につけて頂きたく、IT相談役サービスというものを始めました。
IT相談役として、検索エンジン最適化のために何をすればよいか、といったアドバイスはもとより、必要に応じ作業も行わせて頂きます。
ITとは名乗ってますが、SEOなどマーケティング寄りの内容についても相談も承っております。
初回のご相談は無料ですので、お気軽にお問合せ下さい。